お薬について

ご自宅のお薬

毎日お薬を服用していると、飲み忘れをしたり、いつもより受診日が早かったりなど、いろいろな理由でお手元に薬が余ってくることはないでしょうか?

薬局では、余ってきた薬を数え直して、お薬の数を調節できるように、当日の処方せんに記載されている処方日数を変更していただくよう、処方医に問い合わせをすることができます。こうすることで、お手元に余っている薬を有効に使うことができます。

このように、お手元に薬が余っていることが『残薬』として、社会問題化しています。とりわけ、ご高齢の方などでいくつも病院やクリニックに通っている方に『残薬』が多くみられるようです。日本薬剤師会の発表でも約470億円と推計を算出しています。

お薬が余っているうえで、さらに同じ薬を処方してもらうと、雪だるまのように薬がますます増えて自宅に余っていく状況になってしまいます。現在の国の医療費で医薬品にかかる金額は約20%と少なくなく、さらに患者自己負担金の多くも医薬品に占められることが多いです。

こうしたなか、ご自宅に余ってくる『残薬』は『もったいない薬』ともいえます。いつも飲んでいるお薬が余っているのであれば、それを有効に使って「もったいない」を解消した方がいいです。

『残薬』=『もったいないお薬』を減らすことで、薬局での一部負担金を少なくすることができます(処方の日数を減らしてもらうため)。そうすることで、国の医療費を削減する効果もあります。

「薬を飲み忘れてたくさん余っていることを言うのがはずかしい」「医師や薬剤師に薬をあまっていると言うのが面倒」など言いづらいことがあると思いますが、薬局では『残薬』を減らすため努めていきたいと考えております。

さらに、今では使わなくなった薬や、有効期限の切れた薬などの処分に困っている場合は薬局でも処分することができるので、ぜひ薬局にご相談ください。

 

 

 

お薬の飲む時間について

 お薬を飲むときには、決められた時間にお飲みになると思われます。なかには「痛い時」「眠れない時」など症状が出たときにお飲みいただくことがあります。
お薬を決められた時間に飲むということは、お薬の効果を正しく引き出す・飲み忘れを防ぐ・副作用を予防できるという理由があります。
では、具体的な「お薬を飲む時間」とはいつでしょう?

【起床時】
起きてすぐの時間です。朝の空腹時に服用してお薬が食事の影響を受けないようにします。
【食直前】
食事をされる約5~10分前です。一部の血糖を下げるお薬は食後の血糖を抑えるため食直前に服用します。
【食前】
食事をされる約30分前です。漢方薬や胃や血糖を下げるお薬などを服用するときに
あらかじめ食前に服用します。
【食直後】
食事をされた後の約10分以内です。食事とともに体へ取り込むと吸収されやすいお薬は食直後に服用します。
【食後】
食事をされた後の約30分以内です。多くのお薬は食後で服用します。食後はお薬で胃を荒らすことが少なくなります。
【食間】
食事をされた約2時間後です。食事の2時間後は胃が落ち着き、
胃の中がほぼからっぽになります。そのためお薬は食物の影響を受けにくくなります。
(勘違いされている方もいらっしゃると思いますが、食事をされている時にお飲みなることではありませんので注意しましょう。)
【寝る前】
寝る約30分前です。また、床に就く直前に服用することもあります。
【時間薬】
決められた時間に服用します。医師が症状やお薬の作用に合わせて時間を指定することがあります。(「○時間おきに」「○時に服用」などと記載されることがあります。)
【頓服薬】
症状が出たときや強くなったときに服用します。お薬の効果が比較的早く出るお薬などです。食事の影響を受けないものがほとんどですが、胃に負担を与えやすいお薬などは胃薬と一緒に飲むこともあります。

※生活スタイルや仕事で規則正しくお薬をお飲みになれないときや、飲み方がわからないときは医師・薬剤師にご相談してください。

お年寄りの方とお薬の付き合い方

年齢を重ねてくると、いくつかの病気を同時にもっていたりしませんか?
例えば、「私は膝の痛みと血圧が高いのが悩みね~」とお薬をお渡しする時にお話しされる方も多いです。
病気をいくつか患っていると、その分飲まなくてはいけないお薬の数も増えてしまいますよね。

何種類かのお薬を飲んでいると、時にはお薬どうしが体の中で影響しあうことがあります。
そうするとお薬の効果が弱くなったり、強くなったりする時があります。
また、ご自身の健康の為にサプリメントを飲まれている方も多いのではないでしょうか?
そういったサプリや日常の食べ物の中にもお薬と影響しあうものもあるので注意が必要です。

また、若い頃と比べると肝臓や腎臓の働きもどうしても弱まってきてしまいます。
そのため、肝臓でお薬の成分を分解しづらくなったりします。
さらに、腎臓からおしっこへとお薬を排泄しづらくなることがあります。
そうするとお薬が体の中に長い時間いることになり、効き目がいつもより長く続いたり、副作用が起きる確率が高くなったりします。

お薬を飲むときにも注意が必要です。
若い時よりも文字が見づらくなり、お薬を見間違えたことはないでしょうか?
お薬の中には、包装が似ていたり、白い錠剤ばかりでどれも同じに見えたりしませんか?

お年寄りの方達に安心してお薬を飲んでいただけるように、薬局でもお話しているちょっとした工夫をご紹介します。下記の文章をご覧下さい。

安心してお薬を飲んでいただけるために

(1)薬の飲み合わせは、必ず医師・薬剤師に確認してもらいましょう!
◎お薬手帳(前ページも見てくださいね)を使用し、診察時には医師に必ず見せること。
◎「かかりつけ薬局」(前ページも見てくださいね)を決めて、ひとつの薬局で自分の飲んでいるお薬を調剤してもらいましょう⇒自分の飲んでいる薬を全部把握してくれている薬局があると心強いですよ!
◎病院でもらっているお薬以外にも、ご自身でビタミン剤やミネラル、ヒアルロン酸やコンドロイチンなどを飲んでいる方も多いと思います。病院や薬局でも、必ず伝えるようにしましょう。
(2)飲みまちがい・飲み忘れをしないためには
   
◎1回に飲むお薬が何種類もある場合には、ひとつの包装にしてまとめることができます。自分で1個1個出していくよりわかりやすいですよ。
◎1週間ごとにお薬を分けたり、カレンダーに日付ごとお薬をセットできる「お薬カレンダー」や「お薬整理ボックス」などを利用して飲み忘れないようにします。
◎周りの方達が服用時間にお薬を揃えたり、声をかけたり、ちょっとした気のつかいが大事になります。「薬ちゃんと飲んだの~?」の一声をお願いします。
(3)飲みやすくするために
あの薬は苦いし、飲みづらいから飲みたくないな~・・・と食事前から憂鬱になることもあると思います。オブラートや服用ゼリーを試したことはありますか?ゼリータイプはコップに入れて、スプーンですくって飲むと味も飲みづらさも和らぎます。

   

オブラートで飲んだあとも、水分を補いましょう。

お薬で何かお困りのことがあれば、気軽に薬局で相談してください。
患者さまがお薬とうまく付き合っていけるよう、私たち薬剤師も日々薬局でサポートしてまいります!